!ふひー
。漫画とか小説とかで人を動かせる人ってすごいな・・・
。このぐうたらのめんどくさがりが描きたくて書きたくてたまらない気持ちにさせられるってこれいかに(笑)。
「ちっ」
一瞬聞き間違いかと思った。
机の向かい側には眉間をぐしゃぐしゃにして書き途中だった用紙を丸めるモヤシ。
報告書を作成するために、資料庫を兼ねた図書室で作業を始めてからおよそ1刻半。互いに進行は思わしくない。
こちらの仕事などさらさら手伝う気の無い番犬は書庫の置くにある料理本のコーナーで(何が面白いのか全く理解出来ない)菓子のレシピ本を読み耽り、もう1匹は日当たりの良い窓の枠で羽を寛げ寝こけている。
・・・・・・空耳か。あまり長いこと見ていて目が合ったりすると厄介だ、と再び手元に視線を戻した時、
「ちっ」
聞き間違いじゃない。こいつ、今舌打ちしやがった。あの紳士面した甘ったれが。
顔をしかめて報告書と格闘しながら舌打ちを繰り返す様は、まるで自分を見ているようで。
何気なくそんな事に思い至ったとき、こみ上げてきた笑いに耐え切れず自然と頬が緩んだ。
「ちっ」
駄目押しのようにもう一度聞こえてくる。
こらえきれず吹き出すと、
「ちょっと!君だって書き間違い位するでしょ・・・」
憤懣の矛先を探していたのか、勢い良く顔を上げたモヤシが驚いた顔をして固まる。
「・・・珍しい。神田が笑ってる。」
「・・・・・・あ?」
「今日の晩御飯はお赤飯ですね!ついでに明日は槍が降るかも。」
「は?・・・何言ってんだ。」
「それくらいレアだって事ですよ。」
「・・・・・・もういい喋んな。馬鹿がうつる。」
「うつす必要性を感じないんですが・・・おぉっとっ!資料は投げたらまずいですって!置いて置いて!・・・はぁ・・・・・・・・・で、何で笑ってたんですか。」
「・・・。」
「キミ、最近たまに笑うようになりましたよね。」
「・・・・・・。」
「もしかして僕のがうつってたりしてー。」
「なわけあるか。」
「でも、馬鹿はうつるんでしょ?」
「揚げ足とってんじゃねぇ。」
「へへ。それにこうしてちょくちょく喋ってくれるようになった。」
「てめぇがしつこく話しかけてくるからだ。」
「じゃあ、少なくともこれは僕のせいですね。」
「・・・。」
「嬉しい。」
まるでさっきまでの自分の心の内を見透かされたようで
「腑抜けた面してんじゃねぇ。」
相手に言った言葉がそのまま自分にも返って来て
「ほらまた。何笑ってるんですか。」
お前のせいだ馬鹿。
君のせいに 僕のせい
imprinting
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